分類:エリア
概要
《感情の荒野》は、
《静寂の森》を抜けた旅人が辿り着くことの多い広大な荒野。
空は晴れたり嵐になったりを繰り返し、風向きも一定ではない。
激しい雷雨の数分後に、穏やかな夕焼けが広がることも珍しくない。
初めて訪れた旅人は、
「私は壊れてしまったのだろうか。」
と戸惑う。
しかし、この荒野は異常な場所ではない。
長い間押し込められていた感情が、ようやく動き始めた場所なのである。
よく聞こえる声
「なんで今さら怒ってるんだろう。」
「もっと早く気付けばよかった。」
「悔しい。」
「悲しい。」
「返してほしい。」
「本当は嫌だった。」
「私は悪くなかったのかもしれない。」
「でも、あの人にも事情が……。」
観察結果
《感情の荒野》では、旅人の感情が大きく揺れ動く。
怒り。
悲しみ。
恐怖。
喪失感。
罪悪感。
安心。
希望。
一日のうちに何度も入れ替わることも珍しくない。
旅人はしばしば、
「昨日は平気だったのに。」
「今日は急に涙が止まらない。」
と戸惑う。
しかし、それは心が壊れている証拠ではない。
長い冬が終わり、凍っていた川が雪解けを迎えたように、
感情が本来の流れを取り戻し始めているのである。
荒野の天候
《感情の荒野》には魔物は現れない。
旅人を襲うのは、天候だけである。
怒りの雷雨。
悲しみの長雨。
罪悪感の霧。
不安の砂嵐。
そして、ときどき訪れる穏やかな晴れ間。
天候は旅人には止められない。
ただ、やがて過ぎ去る。
主な効果
封印されていた感情の解放。
《違和感センサー》の感度上昇。
《境界コンパス》の最校正開始。
《解呪の灯火》の火力上昇。
《自己否定》の弱体化。
《罪悪感》との再対面。
利用上の注意
この荒野では、
旅人は
「前より苦しくなった。」
と感じることがある。
しかし、それは呪いが強くなったからではない。
今まで感じられなかった痛みを、
ようやく感じられるようになっただけである。
そのため、荒野を恐れて《忘却の渓谷》へ戻ってしまう旅人も少なくない。
攻略メモ
《感情の荒野》は、できるだけ一人で越えようとしない方がよい。
《母なる大樹》で休息を取ったり、
《共感の図書館》で他の旅人の記録を読み返したりすることで、
嵐は少しずつ穏やかになっていく。
旅人たちは後にこう語る。
「私は弱くなったのではなかった。」
「ようやく感じられるようになっただけだった。」
関連項目
地図メモ
《感情の荒野》は、《静寂の森》の先に広がる広大な平原である。
遠くから見ると、
激しい嵐が吹き荒れているように見えるため、
多くの旅人は恐れて引き返そうとする。
しかし、実際に荒野を歩いた旅人はこう証言している。
「嵐は確かに激しかった。」
「でも、嵐そのものは私を傷付けなかった。」
「私が怖かったのは、長い間見ないふりをしてきた自分の感情だった。」
荒野の入口には、小さな石碑が立っている。
「嵐は敵ではない。」
少し歩いた先には、誰かが彫り足したような文字がある。
「長い冬が終われば、雪解け水は激しく流れる。」
さらに出口近く、風雨で削れかけた石には、かすかにこう読める。
「泣けるうちは、まだ歩ける。」
旅人が世界に託したひとしずくの力が、小瓶となりモラリアの地に届く。
量は問われない。小瓶はそっと物語の糧となり、時折、住人へ不思議な変化をもたらす。