孤独と自由の間で
一人で起きて、一人で朝食を作る。
それは、最初のうちは心細くて、物足りなくて、
「これでよかったのかな」とため息が出ることもあった。
だけど、気づいた。
この静けさは、恐怖の静けさじゃない。
自分が選んだ、平和な朝。
誰の機嫌をうかがう必要もない、
心からリラックスできる時間。
孤独って、こういうことじゃない。
自分で選び、自分で作った空間なら、
それは“自由”なんだ。
誰にも邪魔されない、わたしのルール
朝の支度に急かされない。
自分の好きなタイミングで、好きな服を着せて、好きな食事を作る。
今までは“夫の都合”で回っていた家のリズムが、
わたしと子どもたちのリズムになった。
子どもの「もうちょっと寝たい」を聞き入れたり、
朝食をホットケーキにしたり、たまにはデザートを先に食べたり。
そんな些細な“自由”が、どれだけ心を救ってくれるか。
あの頃の私に教えてあげたい。
無理に合わせる必要なんて、
どこにもなかったんだって。
自分で選ぶ幸せのかたち
一人で立つのは簡単じゃない。
でも、好きなように過ごせる日々がある。
子どもたちと一緒に笑う朝がある。
それだけで、わたしは充分だ。
過去に囚われない、新しい朝を迎えられるから。
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10月17日 午前6時更新

