思わぬ来客
義母が家に来た。
義母
まぁ、綺麗にしてるわね。あんまり頑張らなくていいのに
そう言いながら、上がっていく。
お茶を出せば、
義母
そんな丁寧にしなくていいのよ〜
ケーキを出せば、
義母
皿なんて。紙のままでいいのに、気を遣わないで
気遣いと距離
義母は、私の丁寧な対応を「よそよそしい」と感じているような。
本当に居心地が悪いのか、
建前なのかは分からない。
フレンドリーすぎて失礼になるよりはいいと思っていた。
気を遣ってるのは、私だけじゃない。
義母だって、
私の「よそゆきの顔」に合わせて、よそゆきの顔で来ている。
お互いの本音なんて、どこにも置けない。
けれど、
もう私は「誰かに好かれる嫁」を目指してない。
「子どもの母」として、
大人の女として、
自分の心を守れる人間でいたい。

