夫からのLINE
別居してしばらく経った頃、夫からLINEが来た。

夫
そろそろ帰ってこない?
あまりに軽い文面に、正直、驚いた。
何か謝罪があるわけでもなく、
反省の言葉もない。
ただ、「いつ帰ってくるの?」とだけ。
私は冷静に、

わたし
まだその時期ではないと思います
と返信した。
会って話すことに
それでも、
長男のことで連絡を取り合ううちに、

夫
一度、話したい
子ども抜き、
夫婦だけで会うのは久しぶりだった。
カフェに入った時点で、私は不思議と落ち着いていた。
心臓がバクバクするような緊張もなかった。
彼の話は、予想通りだった。

夫
子どももかわいそうだし

俺だって悪かったかもしれないけど
でもさ、お前もさ…
どこか他人事のような口調だった。
感じたこと
私が家を出た理由を説明しても、
そんなことで?という顔をされた。
確かに、
1つ1つは“些細なこと”かもしれない。
でも、それが毎日続くこと。
逃げ場がないこと。
心のすり減りが限界を超えたこと。
それを彼は、
今も理解するつもりがないのだと感じた。
冷静になった今だからこそ、はっきりとわかる。
私が戻っても、何も変わらない。
そしてきっと、また同じことの繰り返しになる。
決意の確認

わたし
ありがとう。
今日は話せて良かったです。
そう言って、私は席を立った。
これは、心のなかでの、
最後の確認だったんだと思う。
もう一度、目を見て話してみて、
それでも無理なら、
きっと私はこのまま先に進んでいい。
自分の選択を、誰かに許してもらう必要はない。
そう思えた瞬間だった。