モラリアには、魔物より厄介な人由来の状態異常がある。
それらは攻撃でも呪文でもなく、日常のふるまいとして静かに侵食してくるタイプ。
このページでは、プレイヤーが巻き込まれがちな精神デバフを図鑑化。
「なんで話が通じないの?」
「なんで私だけ疲れるの?」
そんな違和感の正体を、ゲーム用語に翻訳して可視化した。
見えない呪いは、名前を与えられて初めて解除できる。
ここはモラリアの毒対策室。
あなたの感覚を正常に戻すための地図だ。
魔法「しんどい」がパッシブで常時発動。
■常識信仰の霧
「それが普通でしょ?」で思考停止する霧。
一般論とモラハラ構造を混同し、もっともらしい言葉だけ並べて実態を見なくなる。
霧が深いほど判断力が溶ける。
症状が進行すると他者軽視の呪いへグレードアップする。
◾︎他者軽視の呪い
最も近くにいる存在の声だけが霧のように消え、遠い他人の言葉ほど神託のように響く状態異常。
助言の質ではなく「距離」で判断するため、家庭内の声は永遠にミュート。
解除には、固く握ったプライドを一度そっと地面に置く必要がある。
■自己修復不能
自省やメタ認知の機能が初期から封印された状態。
外界とのズレを調整する回路が壊れており、都合が悪い現実は読み込まれない。
成長不可の永久デバフ。
■生活習慣亡者
外見だけ人間。ステータスは毒と疲労の複合異常。
乱れまくった生活リズムのせいで「しんどい」が常時発動し、本人も改善の意思ゼロ。
倒れるまで走る亡者化。
■沈黙の圧
何も言わずに責め立てる呪術。
怒っていないフリで空気を重くし、相手だけを不安定に追い詰める。
言語による攻撃ではないため反撃も説明も困難な厄介スキル。
■選民フィルター
同じ行動が自分だけ高評価に変換される歪みの魔眼。
他人の努力は「必死でださい」に分類され、自分の趣味は「洞察」扱い。
自尊心のための自動補正装置。
■片付け転送
後始末タスクだけを他者にワープさせる生活系魔法。
BBQ、釣り、工作など楽しい部分だけやって満足し、残処理を全部消えるように押し付ける転送術。
◾︎蜃気楼オアシス
眩しいほどの愛情や優しさを一時的に生み出し、相手の警戒心を溶かす。
うるおいに見えるが、近づくほど中身は空虚で、心の自由を奪う。
ラブボミングの比喩。
過剰な好意で相手を包み込み、判断を狂わせる幻術。最初の煌めきは全て演出。
水面のように揺らめく言葉は触れた瞬間に砂へ変わる。
解除には《真理の剣》で幻影を見破ること。
◾︎児童手当口座トラップ
受給資格は母なのに振込先は世帯主へ。
子どものための資金がモラ王の懐へ吸い込まれる制度系トラップ。
気づいたときには未来資金が消失していることも。地味に強力な金銭系罠魔法。
◾︎財産分与ミラージュ
「半分はあなたのもの」と言いながら、書類や口実で財産が蜃気楼のように消えていく幻術魔法。
手を伸ばすとスーッと消える。分与の約束が形だけで終わる危険なイリュージョン。
◾︎婚費エターナルループ
婚費請求と拒否の応酬が無限ループ化する呪縛魔法。
話し合っても堂々巡り、合意しても翌月には蒸し返される。
時間と気力だけが吸われ続ける、出口のない負荷ダンジョン。
◾︎面会権シャドー
実際には会わないのに「権利がある」と唱えるだけで黒い影が現れるスキル。
子どもとの関係がなくても影だけで圧をかけられる。実体なき面会意欲を武器にした厄介な呪い。
旅人が世界に託したひとしずくの力が、小瓶となりモラリアの地に届く。
量は問われない。小瓶はそっと物語の糧となり、時折、住人へ不思議な変化をもたらす。

